子供のさかまつげ
まつげは、前を向いて生えているため、黒目にふれることはありません。子どもはまぶたが厚いために、まつげが内側を向いてしまい、黒目の表面にふれることがあります。これを「さかまつげ(さかさまつげ)」といいます。ただ、目にまつげが当たっても、子どものまつげは柔らかいため、本人はあまり気になりません。涙が多かったり、まぶしがったり、目がしみたり、目やにが多いといったことで気づきます。
子どものさかまつげは、成長とともにまぶたが薄くなると、まつげも自然に前を向いてくることが期待できるのでしばらく経過をみます。とくに治療することなく、多くの場合、時間とともに改善します。ただ時には、成長してもさかまつげが治らず、まつげが黒目にあたってキズがついて目が痛いと感じるようになり、細菌感染をおこす可能性があるので治療が必要になります。
さかまつげは小さな子どもに多い病気です。大人が症状に気づいてあげなければ、本人はつらくてもそれを言えないことがあります。お子さんが目をすぐにこする、目やにが多いといった症状がみられたら、眼科を受診し、医師の診察を受けるようにしましょう。