色覚バリアフリー、オルソケラトロジー

≪色覚バリアフリー≫
1.カメラのフィルムに相当する目の網膜に特異な色覚機能の視細胞錐体を持つ人が、日本人の場合、男性の20人に1人、女性の500人に1人の割合で存在します。色覚異常は、色盲と色弱に分けられ、ほとんどの人は色弱になります。つまり、全く色の無い世界を見ているのではなく、赤、橙(だいだい)、緑の系統の色を紛らわしく感じます。色覚異常の遺伝子はX性染色体上にあり、女性が色覚異常となるには、両親から異常遺伝子を受けなければなりませんので、男性に比べて女性には色覚異常が少ないのです。

2.平成15年度以降、ほとんどの学校で色覚検査が行われなくなり、色覚異常者に対する職業適性の見直しや身体検査基準の緩和などが行われつつあります。学校現場でも、黒板では、白と黄のチョークを主体に使い、色の判別を要する表示や教材を用いる場合は、一画面に用いる色の数をなるべく少なくし、錐体機能は明るいところで最大に発揮されますから、部屋の照明にも注意することが必要です。色覚異常であっても自動車の免許も取得できますし、日常生活にはほとんど不自由はありません。
3.治療方法はありませんが、授業を受けるにあたり、また職業・進路選択をするにあたり、自分自身の色の見え方を知っておくことは必要です。保護者の希望があれば学校でも色覚検査が行えますので、ご希望の方は担任までご連絡下さい。

≪オルソケラトロジー≫
1.目の一番大きなレンズ作用は角膜が担っています。寝ている間に特殊なコンタクトレンズを装用して角膜を一時的に変形させ、目の焦点距離を変えて、近視の治療効果を得ようとするのがオルソケラトロジーという技術です。目の焦点距離に大きな変化を起こし、見え方に劇的な変化を起こすので、使い方を誤っただけで、長期間、重大な障害を起こすおそれがあります。

2.日本眼科医会では、適応年齢を制限し、オルソケラトロジーは20歳以上としています。詳しくは日本眼科医会HPのオルソケラトロジー・コーナー等にてご確認下さい。

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